文系の雑学・豆知識

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イエスの降誕と3人の博士が持参した乳香と没薬とは何だったのか?

<まず聖書に書かれてある公現(イエスの降誕)エピソード> 

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●3人の博士達(マタイによる福音書2章1~23節) 



イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。 

彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。 『ユダの地、ベツレヘムよ、/お前はユダの指導者たちの中で/決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、/わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」 そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。

 彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。

家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、★黄金、★乳香、★没薬を贈り物として献げた。ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。 



★★★「乳香」って何なの?★★★ 




乳香はカンラン科の乳香樹(にゅうこうじゅ)という木の樹脂が固まったもの、没薬のほうも、ごく近い種類の木の樹脂が固まったものだそうです。

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●これがカンラン科の乳香樹(にゅうこうじゅ)です。 

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●これがカンラン科の乳香樹から採れる樹脂が固まった物です。 


★★★「没薬」って何なの?★★★ 



現在でもカトリック教会のミサ聖祭やユダヤ教の儀式の最中に、この乳香から出来た没薬がその場所をお清めする為に焚かれます。 




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★★★3人の博士達って、どんな人達だったんでしょう?★★★ 



(ウィキペディア、フリー百科辞典からの引用)

●東方の三博士(とうほうのさんはくし)は新約聖書に登場し、イエスの誕生時にやってきてこれを拝んだとされる人物。

●『マタイによる福音書』2:1-13に博士たちについて記されているが、「占星術の学者たちが東の方から来た」としか書かれておらず、人数は明記されていない。彼らはヘロデ大王に「新しいユダヤ人の王」について尋ね、ベツレヘムへたどりつく。彼らはマリアとイエスを見て拝み、乳香、没薬、黄金を贈り物としてささげた。ヘロデ大王は幼子を見つけたら、自分に知らせるようにと彼らに頼むが、彼らは夢のお告げを聞いてヘロデ大王のもとを避けて帰った。

●「博士」あるいは「賢者」と訳される言葉「マゴイ」(マギ)の原義は天文学者であったようである。三博士の名は、西洋では7世紀から次のような名が当てられている。メルキオール Melchior (黄金-王権の象徴、青年の姿の賢者)、バルタザール Balthasar (乳香-神性の象徴、壮年の姿の賢者)、カスパール Casper(没薬-将来の受難である死の象徴、老人の姿の賢者)。シリアのキリスト教会では、Larvandad、Hormisdas、Gushnasaph の名が当てられている。いずれも明らかにペルシア人の名でなく、また何らかの意味も確認できないという(wikipedia 英語版情報)。アルメニア教会では、Kagba、Badadilma 等と当てている。

●キリスト教でクリスマスの季節になると飾られる馬小屋の模型(プレゼピオ)にはよく贈り物を携えた三人の人形が飾られている。 


★★★「論点」 三博士 と 三宝物★★★ 



●「黄金」は、神への愛、信愛を象徴するもの。 

王位の象徴。王位の象徴である「黄金」をイエスにささげたことは、すなわちイエスが「諸王の王」と呼ばれる存在であることを、世界に示したことになる。
(Happy Christmasからの引用) 


●「乳香」は、神への供物、礼拝を象徴するもの。 

祈りの象徴。乳香の樹液から作られた 崇拝に使われる高価な香料。イエスが「神から油を注がれた者(キリスト)」であり、聖別されている者であることを意味ます。さらに、イエス自身が崇拝を受ける存在、「神」であることも現す。
(Happy Christmasからの引用) 


●「没薬」は、清らかな肉体、懺悔を象徴するもの。 

死の象徴。没薬は、ミルラとも言い、本来 死者の身体に、死体の防腐剤として塗られるものだった。世界の罪を負い「神の子」として死ぬためにこの世に生まれ、やがて復活することをも意味する。
(Happy Christmasからの引用) 


★★★3人の賢人(天文学者、博士)の名前と人種(肌色、 年齢、 宝物)★★★ 



●1人目の賢人・・・「メルキオール博士」 白人、高年、黄金 
メルキオール(Melchior)
王権を象徴する黄金を献ずる。 

●2人目の賢人・・・「カスパール博士」 黒人、若年、没薬 
カスパル(Casper)/ガスパール(Gaspar)
受難の死を象徴する没薬を献ずる。 

●3人目の賢人・・・「バルタサール博士」 中近東人、中年、入稿 
バルタザール(Balthasar)
神性の象徴である乳香を献ずる。
諸説あるが、アフリカ人を象徴して黒人の姿で描かれることがある。 


(このカトリック教会のミサ聖祭で焚かれる乳香は、司祭が立つ場所から近い座席に座っていると煙に巻かれて鼻が痛くなり目が開けられない程苦しくなります。恐らく昔に生きた人々は毎日お風呂へ入る習慣がなく、又はお風呂へ入る贅沢が許されなかった貧しいユダヤ教徒もシナゴーグへ入り礼拝をしていた為に、その内部は色々な人々の体臭で息が詰まる位に臭かったのではないかと思います。その理由から室内で乳香を焚く習慣が始まったのではないかと独断と偏見で憶測している次第です。そう言えば、私が9月に訪れたアウグズグルク城に暮らす貴族達も2ヶ月間はお風呂へ入る習慣が無かったそうです。それはバロック時代には清潔な水は贅沢品であり、毎日使う事が出来なかったからだそうです。その代わりに香水の文化が発達したそうです。)

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●ベネディくト16世が持っている物がそれです。 

<レビ記、 2章9節>
祭司はこの穀物の献げ物から一部を取り分け、
しるしとして祭壇で燃やして煙にする。
これが燃やして主にささげる宥めの香りである 


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●乳香を焚く準備、その1 
乾燥させて固めた乳香や没薬を専用のランプの中へ入れます。 

●乳香を焚く準備、その2 
それに点火します。 

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●乳香を焚く準備、その3 
良く混ぜて、上手く煙が出るようにします。 

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●乳香を焚く準備、その4 
はい、フタをして出来上がり。
小さな器に入っているのが乾燥させた乳香です。 

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●左の器には「乳香(英語ではフランキンセンス、又はオリバウム)」が入っており、 
●右の器には「没薬(ミルラ)」が入っています。